【英語論文の表現/第1回】「~を使って/用いて」を表す表現 “by using”, “using”, “with” and “by”

今回から、英語論文の表現の中で、よく使うけれども迷う部分についてまとめていきたいと思っています。

前置きとして、これを書いていくモチベーションですが、英語で文章を書く機会は多いのですが、正直なところただ惰性で書いているのでは、何の成長もないと思いました。

幸いなことに、書いた後に英文校正を通したりする機会があるのですが、言われた通りに直すだけだったり、その時だけは用法ごとのニュアンスの違いなどを調べたりするのですが、結局数か月もすれば忘れてしまったり。結局、セーブされずにリセットを繰り返しているだけのような気がしていました。

よって、自分が見直しやすい場所に、自分がよく使う表現を、どのような基準で使っていくかの指針をまとめておきたいと思いました。

結局のところ、自分は全く海外経験のない人間なので、ニュアンスの違いとかは全くわかりません。

なるべく広く調べて調査した結果をまとめていきたいと思いますが、書いていることが誤っている可能性は十分にありますので、そこはご了承ください。 今後、様々な経験を経る中で、記事として誤っている部分は適宜修正したいとは思っています。

「~を使って/用いて」を表す表現 “by using”, “using”, “with” and “by”

今回は初回として、「~を使って/用いて」という表現をチェックしていきたいと思います。

自分は、この表現をよく使います。例えば実験装置として、「~を使って」という使い方もしますし、「提案手法を用いて~」のような表現もよく使います。
し、その使い方が割と曖昧になっていたので、使い分けについて簡単にまとめたいと思いました。

特に、よく使う(1) by using (2) using (3) with (4) by について、簡単に違いをまとめてみることとしました。

ただ、結論から言うと、調べれば調べるほど混乱し、今一つどう使い分けたら良いのかということがよくわかりませんでした……というのも、日本語のサイトに限らず様々なサイトをチェックしましたが、そのサイトによって書かれていることが違うためです。

例えば、論文にby usingはそもそも使うべきではないという議論がされているサイトもありました。

一方、私は自分の論文の英文校正を受けたときに、usingをby usingに直されたことがあります。

なので、ニュアンスの誤りはあるかもしれませんが、まずは自分の中での使い分けの基準を明確化したいという意味で、以下に違いをまとめました。

若干冗長なので、最後に簡潔なまとめを掲載しましたので、そちらだけを参照いただくのも良いかもしれません。

(1) by VS with

まずは、前置詞としてのbyとwithの違いをまとめます。

一言で言うと

■ by : 抽象的な手段(方法などの実体が無いもの)
■with 具体的な手段(道具などの実体を持つもの)

に用いるケースが多いです。実際には、by bus(バスを使って)のように実体のあるものが入るケースも多いですが、傾向としては上のような傾向があります。

(2) with VS using VS by using

次に、with、using、by usingについてまとめます。まず、usingやby usingに関しては、抽象的な手段・具体的な手段の双方に使うことが可能です。

その中で、by usingとusingの違いとしては、

■By using~
Usingでも代用は可能だが、「達成すべきゴールを目指し、そこに向けて進むために~を用いる」というニュアンスを含み、~を用いることを強調したい場合に使う。安易に連発しない方が良さそう。
■Using~
by usingと比較すると、「使用した手段・道具は~だ」という付属的な説明となり、~を使ったことの~はあまり強調されない。

例えば、提案手法を使うのなら、大体は達成すべきゴールを目指して使う、かつ使うことを強調したいので、By using the proposed methodが良さそうです。

また、直接的な道具を使う場合などは、withなども使えますが、この場合、使ったことの強調具合はBy using > using > with となります。

ただ、このあたりは多少のニュアンスの違いのため、違うものを使ったからと言って大きな問題が発生することはなさそうです。

(3) 注意すべき点

byに関しては、「動詞が受身形である場合には、byの目的語になりうるのはその行為を行う行為者を表す語のみ」であり、行為者が利用する道具や手段はbyの目的語にならないそうです。

今一つ、この意味を飲み込めていないのですが、誤用を招くという意味では敢えてbyを使う必要性は薄いのかもしれません。

まとめ

■ by using~
直接的手段(道具)・間接的手段の双方に使えるが「達成すべきゴールを目指し、そこに向けて進むために~を用いる」というニュアンスを含み、~を用いることを強調したい場合に使う。安易に連発しない方が良さそう。
■Using~
By usingに近いが、 「使用した手段・道具は~だ」という付属的な説明となり、~の部分はあまり強調されない。
■ with ~
直接的な手段(主に道具など)を用いた場合に使われる。また、~の部分はあまり強調されないことから、実験器具として~を使った、のようにあっさりとした「使うこと」を説明する場合に用いる。
■ by~
間接的な手段(主に手法など)を用いた場合に使われる。byは用法が多いため、受動態の主語以外では、上記の他の表現を使って意味を限定した方が伝わりやすいという話もある。率先して使う必要はないかも。

正直なところ、byとwithの使い分け以外に関しては、あまりこだわりを持たなくても良いような感じもしました。

他にも用いて~、使って~の表現は色々ありそうなので(throughとか、by the use of~とか?)、また調べてみたいですね。


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