Windowsのバッチファイルの中では、四則演算に代表される簡単な計算を実行することもできます。今回はバッチファイルで数値計算を行う方法を見ていきたいと思います。
目次
バッチファイルに存在する演算子のリスト
バッチファイルには以下の演算子が存在しており、四則演算レベルの計算であれば、問題なく実行することができます。
+ | 和 |
– | 差 |
* | 積 |
/ | 商 |
%% | 余り |
上記の演算子を使用したサンプルを以下に紹介します。
バッチファイルで四則演算を行うサンプルコマンド
バッチファイルでは、set /aコマンドを使用して算術演算を行います。以下のサンプルコマンドで、x=12とy=5の四則演算及び余りの計算が可能です。
@echo off
set x=12
set y=5
set /a A = %x% + %y%
set /a B = %x% - %y%
set /a C = %x% * %y%
set /a D = %x% / %y%
set /a E = %x% %% %y%
echo %A%
echo %B%
echo %C%
echo %D%
echo %E%
pause
結果は以下のようになります。正常に計算できていることがわかります。
ポイントを以下に解説します。
- 除算は切捨になります。上記のコマンド例では12÷5=2.4ですが、整数に丸められて結果は2になります。
- バッチファイルでの変数はsetコマンドを使って記述します。変数の値のアクセスは、変数名を%~%で囲むことで行えます。setコマンドの細かい仕様については別記事にまとめていますので、気になる点があれば確認してみてください。
括弧を使った計算の順序の制御
バッチファイルでは、括弧を使って計算の順序を制御することもできます。
@echo off
set /a result=(10 + 5) * (3 - 1)
echo %result%
pause
まとめ
Windowsのバッチファイルを使った数値計算は、非常にシンプルで便利です。
set /aコマンドを活用することで、基本的な演算から複雑な計算まで、さまざまな計算が可能になります。