ハイフネーションとは、英語の長い文章で文が複数行に跨るときに、単語の綴りの途中でハイフンを挟んで改行をすることを指します。
例えば「Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」という長い単語を何回も連続で記述したとします。そのときに、LaTeXではデフォルトでは以下のように記述されます。
すなわち、「Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」という長い単語がハイフンを利用して2行に跨るように記述されます。このハイフネーションが適用されると、右端がある程度きれいに揃うものの、単語は2行に分割されます。
論文の執筆などにおいては、ハイフネーションは読みにくくなるので望ましくないとされる文化もあります。LaTeXでは、このハイフネーションを防ぐ方法があります。
以下の記述をプリアンブル(\documentclass{…} と \begin{document}の間)に入れてください。
\hyphenpenalty=10000\relax
\exhyphenpenalty=10000\relax
\sloppy
上の記述を追加すると、先ほどの文は、以下のようにハイフネーション無しになります。
「\hyphenpenalty」と「\exhyphenpenalty」に設定されている「10000」は、値が大きいとハイフネーションが起こりにくくなります。
ハイフネーションは無くせばよいというものではなく、ハイフネーションを無くすとバランスの悪い行が登場したり、右端が揃わなくて違和感のある表示になったりします。
導入する際には値を調節して、表示に違和感がないかを確認するようにしましょう。