【英語論文の表現/第3回】「~するために」を表す表現 “for ~ing” and “to do”

今回は、英語論文を書くにあたりよく使う「~するために」という表現を表す「for -ing」と「to do」表現の違いを見ていきたいと思います。

例えば

・to solve the problem : その問題を解決するために
・for solving the problem:その問題を解決するために

to doの訳出だと不定詞で目的を示す用法を使っています。
一方、forの文は、forの持つ「~のために」という意味を使っています。

日本語の訳出ではどちらも「~するために」という訳出ができるが故に、自分はなんとなくで使い分けてしまっていることが多かったです。

たまにですが、英文校正で直されることもあるので、ニュアンスの違いもあるのでしょう。なので、明確に使い分けたいと思いまとめました。

調べたところ、ニュアンスには明らかに違いがあるようなのですが、様々な側面から違いが紹介されているので、まずはいくつか紹介して、最後に自分なりの選択の方針をまとめたいと思います。

(1) toとforのコアイメージに基づく違い

まず、一つの説明としてあったのがtoとforのコアイメージの違いに基づく使い分けです。

一般に、toはコアイメージとして「到達」を表します。
対して、forはコアイメージとして「方向」を表します。

ここで、例えば「for Tokyo」と行ったときに、forは東京に到達しているかどうかに関しては問わず、あくまで「東京行きの」というニュアンスになります。

一方、toは「到達」する以上は、当然「方向」的な意味も含んでおり、まとめると、

to do : 「方向 + 到達」
for -ing :「方向」

というコアイメージがあるというものです。

つまり、「到達する」とか「到達したい」という、明確な目標を示す場合にはtoが良いということでしょうか。

その視点に立つと、

その問題を解決するために:to solve the problem

の方が正しそうです(ここでの問題は、論文などで提案手法が解決すべき何らかの問題みたいなニュアンスとします)。

提案手法が問題を解決するのですから、ちゃんと「到達」しなければならないし、強い「目的」意識が存在します。

ただ、なんとなくぼやっと違いはわかったものの、明確に使い分けられるかというと、これだと悩むケースが出てきそうですので、もう少し違いを調べました。

(2) 「to do」は「~するために」、「for doing」は「~するための」

こちらは非常にシンプルな話なのですが、日本語的に考えたときに

to do :「~するために」
for ~ing:「~するための」

という訳出になるという話があるようです。どこまで厳密なものなのかはわかりませんが、違いが明確なので、日本人としては大変わかりやすいです。

例えば、

A is used to solve the problem. :その問題を解決するために、Aが使われる
A is used for solving the problem. :その問題を解決するための、Aが使われる

正直、どっちも意味は通じますけど、聞いたときのニュアンスは若干違いますよね。

「to do」の場合、その問題を解決するという明確な目的意識と、そこに到達したいという到達のニュアンスが含まれています。
「その問題」という問題がまずあって、その解決に対してAを使う感じです。

一方、「for -ing」の場合は、「Aを使えばその問題が解決できるよ」という、Aの補足的な説明に留まっている感じがします。

(3) 断定性、限定性の違い

これは「to do」の方が断定性が強い、ということのようです。これだけの説明だと意味不明ですが、「~するために/の」という文が修飾する名詞が限定的であれば限定的であるほど、to doを使うことが望ましいということです。

A is used to solve the problem. :その問題を解決するために、Aが使われる
A is used for solving the problem. :その問題を解決するための、Aが使われる

この場合、the problemが限定的であればあるほど、to doが使われるイメージでしょうか。正直、theがついている時点で相当限定的なので、このケースだとto doのパターンになりそうでしょうか。

あまりしっくり来ていない部分もあるのですが、このような考え方もあるようです。

まとめ

それでは、to doとfor -ingの使い分けを以下に簡単にまとめます。

■ to do :
・「~するために」で表現する目的の到達(達成)への意識が強い
・日本語の訳出としては「~するために」が近い
・到達される対象、達成される対象が限定的

■ for ~ing :
・「~するための」と訳出されるが、「到達できるかどうか」にはあまり関与せず、目的意識は強くない
・到達される対象、達成される対象が非限定的
・日本語の訳出としては「~するための」が近い

一つポイントになるのは、「これを達成するんだ」という目的意識の強さなんですかね。

論文とかに用いる場合、結構「~するために」は、明確な目的(到達目標)を持って使われることが多いので、この状況ではtoを使った方が良さそうですね。
例えば、ここまで例で挙げた”to solve the problem”のような文章です。

一方、実験環境の説明などで、単に「~するために(別に他のものでもよかったけど)使った」くらいの軽い感じだと、for -ingで表現した方が良いのかも。

以前よりは使い分けが明確になりましたが、100%間違わないという自信はあまりないので(若干曖昧な理解)、また追加情報があればアップデートしたいと思います。

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