本記事では、バッチファイルやコマンドプロンプトで、カレントディレクトリを変更(移動)するchdir(cd)コマンドについて紹介します。
本記事ではcdコマンドを用いますが、全て「chdir」に置き換えても動作します。
目次
cdコマンドの文法
書き方は非常にシンプルで、以下の通りとなります。
移動先ディレクトリのパスについては「絶対パス」「相対パス」いずれもが設定可能です。
cd [移動先ディレクトリのパス]
ただし、ドライブ間の移動を行う場合においては「/d」オプションを付ける必要がある点には注意が必要です。例えばCドライブからDドライブに移動するようなケースです。この場合は以下のように記述を行う必要があります。
cd /d [移動先ディレクトリのパス]
それでは、以下で実際にサンプルとなるバッチを紹介していきましょう。
cdコマンドを用いたバッチファイルのサンプル(絶対パス)
以下のバッチファイルを用いることで、自身がCドライブの任意のフォルダにいる場合に、Cドライブ直下にあるtestフォルダに移動することができます。
cd C:\test
また、以下のバッチファイルを用いるこどでCドライブのtestフォルダ内のsubtestフォルダに移動することができます。
C:\test\subtest
cdコマンドを用いたバッチファイルのサンプル(相対パス)
絶対パスによる記述は、バッチファイルを他のPC等にコピーして使う場合に、パスが変わってしまい動作しなくなってしまうことがあります。
そこで、上記を避けるために、現在のディレクトリからの相対的な位置を記述する相対パスでフォルダの移動を記述することも可能です。
例えば、以下のように記述すると、バッチファイルを起動したフォルダ(カレントディレクトリ)の中にある「subtest」フォルダに移動することができます。もしフォルダが存在しない場合には「指定されたパスが見つかりません。」というエラーが表示されます。
cd subtest
また一つ上の階層に移動する場合には、「..」を指定することで一階層上に移動することができます。以下のように記述します。
cd ..
以下のように記述すれば、一つ上の階層に移動して、そこにある「test」フォルダに移動することもできます。
cd ..\test
cdコマンドを用いたドライブ間の移動
最後にcdコマンドを用いて、Cドライブで実行したバッチファイルから、Dドライブ直下にある「test」フォルダに移動するコマンドを紹介します。
以下のようにドライブ間移動の場合には「/d」を付ける必要があります。
cd /d D:\test